デュッセルドルフ日本人学校同窓会オフィシャルウェブサイト |
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祝辞
デュッセルドルフ日本人学校 第13代学校長 鶴岡 保雄同窓会発足10周年おめでとうございます。人生の中で、もっとも多感な小中学生の時代をともに、このデュッセルドルフ日本人学校で過ごした皆さんが一同に会し、旧交を温め合えることに心からお祝い申し上げます。手元の資料をみますと、デュッセルドルフ日本人学校創立25周年という記念すべき平成7年(1995年)8月19日に同窓会の設立総会が開かれています。そして30周年の時には同窓会名簿が作られています。 ところでデュッセルドルフ日本人学校は1971年4月、小学校5年生から中学3年生までで開校しました。従って、そのときの小学校5年生の同窓生は、現在44歳になっています。そう思うと、今日お集まりの皆さんは、現役ばりばりのエネルギッシュな、まさに日本社会を引っ張っている存在といえます。 さらに、第4回同窓会資料によると、同窓生は6872名に上っています。開校35年を迎えた今年、デュッセルドルフ日本人学校では、4月に開かれた「先輩に聞く会」で、同窓会前会長の高津良彦氏にお越しいただき開校間もない本校で学んだ開拓者精神が今の自分の礎となってるというお話を中学生に向けてしていただきました。また、11月には1986年から1993年まで在籍され新進ピアニストとして活躍されている河村尚子さんをお招きして音楽鑑賞会を計画しています。こうした同窓生の皆様のご活躍の様子を見ると、現在のデュッセルドルフ日本人学校が、いかに多くの先輩の礎の基に築かれているかに想いを深く致します。 さて、今年は皆さんが本校の児童生徒であった頃と大きく内容を変更した行事があります。それは運動会です。運動会は開校以来ラインスタジアムで日本クラブと共催で開催していました。それを今年から、本校グランドを会場にして単独開催としました。NRW州旗になぞられた三色(赤・白・緑)対抗も紅白対抗戦としました。運営のすべては児童生徒と職員で作り上げた運動会となりました。会場が狭いため、午後からはフィールドに応援席を移し、学級対抗全員リレーなどのトラック種目はすべて午後に行いました。しかし、会場が狭いおかげで、飛び散る汗や息づかいが間近で伝わり選手と観客が一体となった、すばらしい運動会になりました。 25周年記念誌の中で第10代校長の中村先生は、「本校には、『自由、優しさ、規律』という言葉が当てはまる『校風』がある。」と述べています。この校風は、同窓生の皆さんが営々と引き継ぎ育んできたものです。私たちも、この校風がますます根付くように取り組んでまいります。 このように30有余年デュッセルドルフ日本人学校の伝統を築いてこられた同窓生の皆さんはデュッセルドルフ日本人学校の宝であり誇りであります。このような素晴らしい同窓会が今後、さらに発展することを祈念いたしまして、お祝いの言葉といたします。 デュッセルドルフ日本人学校 事務局長 岡田 裕 (開校以来現在まで)「同窓会創立10周年」おめでとうございます。1995年に母校の創立25周年記念年に歩調を合わせて東京で同窓会の発足したのを祝うため、同年8月に中嶋先生と日本人学校から虎ノ門パストラルホテルに赴いた私は、伊藤真初代会長さんからテントの寄贈目録を戴きました。あの時の様子を伝える全ページ色刷りの「同窓会会報」創刊号を見るたびに、参加者全員の熱気が今でも伝わってきて、あの時の色々な思い出が走馬灯のように浮かんできます。嘗ての在校生や卒業生の皆さんが横と縦のつながりを大切にしながら役員の方々を中心にして忙しい中、この同窓会のために貴重な時間を割かれて10周年祝賀というこの日のイヴェントを実施に至らしめた、その無私の御努力と御尽力に心からの敬意とお礼を申し上げます。1992年4月に丁度1000名に達した生徒数はその後激減を続け現在は560名とピーク時のほぼ半分。在籍生徒数の減少は大変さびしく悲しい事ですが、それと反比例するように日本の国内、国外で色々な分野で活躍する同窓生達の名前がメディアに登場するのが増えてきているのを見るのは一方で大変嬉しいことで誇りに思います。 1971年1月末からの開設準備時期に始まって、この35年間の生徒数の「興亡?」と校内の喜怒哀楽を共に味わってきた私は、多方面から客観的に見た結果の優秀な評価を、開校以来内外で得ている本校に携わる事が出来た事を心から嬉しく誇りに思っています。「同窓会」の存在自体はもとより、それが多数の同窓生達の無私の支援で10周年記念を祝う事が出来る本校のような大規模の海外日本人学校は世界にどれ位あるでしょうか。役員や実行委員になった方々にはご苦労様ですがどうか今後の同窓会の維持、発展にご尽力下さる様お願いします。 初代同窓会長 伊藤 真 (3期生) 法学館伊藤塾デュッセルドルフ日本人学校同窓会発足10周年おめでとうございます。立ち上げのために走り回ったことを昨日のことのように思い出します。これから同窓会のあり方もどんどんと変わっていくでしょう。しかし、皆さんそれぞれにとって「あの時」の貴重な経験はけっして変わらぬものとして心の中に生き続けることと思います。 私は、今、未来の法律家や公務員を育成する仕事をする傍ら、憲法の理念を多くの人に知ってもらおうと、執筆や講演活動を行っています。今後、日本では憲法改正が大きなテーマになるでしょう。軍隊をもって戦争ができる普通の国になろうとするようです。 私は青春の一時期を東西分断を強いられたドイツのデュッセルドルフで生活することができた幸運から、その後アウシュビッツやベルリン郊外のザクセンハウゼンその他の収容所を訪れ、戦争がいかに無意味で弱い者から犠牲になっていくかを想像する力を得ることができました。国防や国際貢献という美名に惑わされず、自分の頭で考えて自分の責任で行動できる人間になりたいと思っています。「あの時」と同じようにまだまだ修行中です。 第3代同窓会長 田子 康 (2期生) 住友商事JISD同窓会10周年おめでとうございます。私にとり、本同窓会は本当の意味で昔の仲間に会える特別な場です。ただ以前から、果たして若いメンバーの人たちが、私と同じような思いを持っているのかが気になっていました。 私が特別な思い入れを持っているのは、JISD創立時に在学し、先生方と学校の原型を作ったという気持ちがあるからです。当時、日本の中学校を経験していない私は、ともかく日本と同じ事をやりたくてしかたがなく、同級生の西田君にクラブ活動をやろうと提案し、「私はサッカーをやるから、お前はソフトだ」と2つクラブを作りました。グランドを探すところから全て自分たちでやり、人数が足りないので、男子も女子も一緒のサッカー・チームでした。後から女性軍にはお陰で足が太くなったと恨まれましたが、皆で真剣に1つの球を追いかけたのは今も忘れません。 生徒会もそうです。生徒会長を年齢順に決めるのは面白くないと考えて、わざと対抗馬になって選挙戦をやってみました。次は理科の実験。材料や器具をそろえるのが大変で、解剖実験用の蛙を捕まえるためにキャンプまでしました。日本から着任されたばかりの先生方にとっては、異国の地で生活するのも大変、個性的な生徒を相手に授業をするのも大変という中で、次から次へと「あれもやりたい」と提案するものですから、さぞ迷惑だったと思いますが、「自由」にやらせてもらえました。全て「手作り」です。そして「自由」には必ず「自己責任」というおまけがついてきて、「自由」と「規律」という校風が生まれました。 また、人数が少なかったこともあって、1つの目標に向かって、先生も生徒も、上級生も下級生も、男も女も皆で力を合わせるという雰囲気が自然と出来上がりました。そこで当然のように他人に対する「思いやり」「やさしさ」が育成されたと思います。 冒頭に述べた私の懸念を振り払ってくれたのが、昨年の会報に瀬野尾校長が「自由・やさしさ・規律」というJISDの校風が、今も引き継がれていると書かれているのを見た時です。思わず、「変わっていないね」とほくそえみました。 JISDに通った人が皆、日本ではできない特別な経験をして、本同窓会に特別な思いを持っているとしたら、とってもうれしいことです。実は生徒だけでなく、先生方も特別な思いを持っている方が多いと思います。また、これこそが、このユニークな同窓会が長く続いている理由であると思いますし、これは今後も変わらないでしょう。これからも「手作り」の同窓会を皆で盛り上げていきましょう。 第4代同窓会長 高津 良彦 (4期生) 株式会社日本航空インターナショナル「JISD同窓会」発足十周年おめでとうございます。今日を迎えるにあたり発足当時にご力された諸先輩、先生方に改めて敬意を表すると共に厚く御礼申し上げます。ドイツにご縁があって現在、私はフランクフルトにて勤務しており、JISDに顔を出す機会も多く得て昔の自分をそこに見出すチャンスに恵まれた環境で生活しています。このような中、この夏は同期10名が30年振りにライン川のキルメスに集う機会を得ました。遥か昔に皆で歩いた変らぬ町並みを仲間や恩師と共に散策し、ベルゼンプラッツのポンフリ屋で大いに盛り上がり、傍から見ると実に奇妙な「日本人のおじさんとおばさん」に映ったかとは思いますが、我々にしか判らない至福の時間を過ごす事ができました。 この時、私は改めてJISD時代の友人の絆の強さを感じると共に、「同窓生」と言うのは時間が経てば経つほど旨味が増すワインのようだなと言う思いを強く持ちました。JISD同窓会もこの10年でずい分と熟したいい味わいが出てきたのではないでしょうか?これからも過ごした時代は異なれど同じ環境に身を置いた仲間の輪が「JISD同窓会」という「樽」の中で深い味わいを生み出す事を大いに期待しております。 |
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